
「開放採果には、安全に食べられることが必須です」と陳小燕さんは言います。背影橘舍観光果園では慣行農法を採用していますが、安全な農薬使用を強調し、農薬の使用頻度を減らしています。特に果実が成熟する直前には完全に農薬の使用を停止し、さらに収穫前に果実の検査を行い、農作物に農薬残留がないことを確認します。これにより、果物狩りに訪れる観光客が安心して食べられるよう配慮しています。
農場の紹介
背影橘舍観光果園では、毎年12月から翌年3月までが収穫期です。果園では多くの品種が栽培されており、桶柑(トウカン)、茂谷柑(モーガン)、仏手柑(ブッシュカン)、仏利蒙(フォーリーモン)、豔陽柑(イエンヤンカン)、椪柑(ポンカン)、蜜柚(ポメロ)、砂糖橘(シュガーオレンジ)、紅肉柳丁(レッドネーブルオレンジ)、木瓜丁(ムーグワーディン)、帝王柑(テイオウカン)、阿婆柑(アポカン)、肚臍柑(ネーブルオレンジ)など、28種類の柑橘類が栽培されています。これにより、観光に訪れる人々は、さまざまな柑橘類の果実の外観特徴や栽培環境を学び、最も地元の風味を味わおうとしています。
また、背影橘舍観光果園は草生栽培法を採用しているため、よく小動物たちが訪れることがあります。陳小燕さんは、果園内で黄色い野ウサギが草地を跳ね回るのを見かけたことがあると話し、また保護対象種である白鼻心(ハクビシン)、穿山甲(センザンコウ)、山羌(サンキョウ)などが、食べ物や住処を求めて果園をゆらゆら横切る姿を見たこともあるそうです。訪れた観光客は運が良ければ、これらのかわいらしい動物たちに出会うことができるかもしれません。
注目的農業ツアー
果物
収穫の季節になると、果物狩りを開放し、観光客が新鮮な果実を摘んで家に持ち帰ることができるだけでなく、山桔の収穫時には、DIY体験として桔ジャム作りのイベントも開催されます。これにより、観光客は地元の客家文化を学びながら、自分で作った桔醬を持ち帰ることもできます。
また、客家の人々は風邪を引くと、喉の不快感を和らげるために温かい酸柑茶を飲む習慣があります。そのため、収穫の季節には、陳小燕さんが茶葉、甘草、紫蘇(シソ)、薄荷(ミント)、大風草などの材料を準備し、観光客と一緒に酸柑茶を作る体験を提供しています。現場では、作りたての酸柑茶も提供され、観光客が手軽に購入できるようにしています。
果物狩りや新鮮な果物の味わいを楽しむだけでなく、背影橘舍観光果園では、地元の客家の人々が得意とする桔ジャムや酸柑茶を手作り体験できます。また、陳小燕さんと一緒に特色ある橘餅を作り、彼女が淹れた酸柑茶や橘餅饅頭を味わっていただきます。